復職しようとして失敗した話|国家公務員が語る「焦り復職」のリアル
はじめに
休職して5ヶ月が経った頃、私は「もう復職できる」と思い込んでいました。
調子のいい日が1週間続いていた。外出もできるようになっていた。
「これなら大丈夫」と、主治医に相談する前に上司に「来月から復職できるかもしれない」と連絡してしまいました。
結果は、失敗でした。
この記事は、私が経験した「焦り復職」の話です。
復職を焦った理由
お金の不安
休職が長引くにつれて、傷病手当金だけで生活することへの不安が積み重なっていました。
「早く復職して収入を戻さなければ」という焦りは、常に頭の片隅にありました。
「迷惑をかけている」という罪悪感
同僚が自分の分まで仕事をしてくれていることへの申し訳なさ。
「いつまでも休んでいていいのか」という罪悪感が、焦りに拍車をかけていました。
「治った」という錯覚
調子のいい日が続くと、「もう大丈夫」と感じます。
でも今振り返れば、それは本当の回復ではなく「たまたま波が穏やかな時期」だっただけでした。
復職しようとして起きたこと
上司に連絡した翌日から、症状が悪化しました。
「来月から復職」という現実が突然目の前に迫ってきた感覚。
職場のことを考えると、胸が締め付けられるような感覚が戻ってきました。
主治医に止められた
次の診察で主治医に「来月から復職しようと思って、職場に連絡しました」と伝えると、はっきり言われました。
「今の状態では復職は難しいです。職場のことを考えたときの症状の戻り方が、まだ回復していないことを示しています」
「調子がいい日」と「回復した」は違う
これは主治医から教わった大切なことです。
メンタル疾患の回復は、一直線ではありません。
波があるのが普通で、調子のいい日が続いても、それが本当の回復かどうかは別の話です。
本当の回復のサイン
主治医が教えてくれた「復職を考えてもいいサイン」はこうでした。
- 調子のいい日が2〜3ヶ月以上続いている
- 職場のことを考えても気持ちが大きく揺れない
- 規則正しい生活リズムが自然に送れている
- 「復職したい」という気持ちがポジティブな理由から来ている
当時の私は、どれも満たしていませんでした。
焦り復職を回避するためにやったこと
主治医に止められてから、私は考え方を変えました。
「復職」を目標にするのをやめた
「早く復職しなければ」という考えを手放しました。
目標を「復職すること」ではなく「回復すること」に切り替えたことで、焦りが少し和らいだ気がします。
お金の不安を整理した
傷病手当金の残り受給期間を計算して、「あと何ヶ月は療養できる」という見通しを立てました。
漠然とした不安より、具体的な数字の方が落ち着けました。
主治医と復職の基準を共有した
「どうなったら復職を考えていいですか?」と主治医に直接聞きました。
具体的な基準を教えてもらったことで、「まだ焦らなくていい」という安心感が生まれました。
結果的にどうなったか
あの失敗から数ヶ月後、主治医から「復職を考えてもいい状態になってきた」と言われました。
でも最終的に私が選んだのは復職ではなく退職でした。
それはまた別の話ですが、「焦り復職」で失敗したあの経験があったからこそ、冷静に自分と向き合う時間を持てた気がしています。
今、復職を焦っている方へ
「早く復職しなければ」という気持ち、よくわかります。
でも焦って復職して再発すると、また一からやり直しになります。
回り道のように感じても、しっかり回復してからの復職の方が、結果的に早く日常に戻れることが多い。
今の自分に「まだ焦らなくていい」と言ってあげてください。
まとめ
- 「調子がいい日が続く」=「回復した」ではない
- 復職のタイミングは必ず主治医と相談して決める
- 焦りの原因(お金・罪悪感)を整理すると気持ちが楽になる
- 目標を「復職」ではなく「回復」に切り替える
- 焦り復職で再発すると、回復がさらに長引く
