国家公務員 退職後のお金まわり|住民税・国保・年金のリアル
はじめに|退職金の「振込額」だけ見て、安心していませんか?
国家公務員を退職するとき、いちばん気にしていたのは
「退職金がいくら振り込まれるか」でした。
振り込まれた金額を見て、「これでしばらくは大丈夫」と一度ホッとしました。
そのあと、私は青ざめました。
退職した翌月から、給料がない状態で、住民税・国民健康保険・国民年金の請求が一気に襲ってきたからです。
「退職金、こんなに早く減るの?」と呆然として、夜眠れなくなった日もありました。
経験した人にしかわからないつらさがあります。
先にお伝えすると、退職後に出ていくお金は、大きく分けて 3つ です。
順番と金額の感覚さえ知っておけば、心の準備ができます。
この記事で読めること:
- 退職後に出ていく「3つの大きなお金」の全体像
- 住民税・国民健康保険・国民年金、それぞれ「いつ・いくら・どう払うか」
- 退職金にもかかる税金と、出さないと損する書類
- 私が退職前にやっておけばよかった準備3つ
正直に書きます。
お金の話はしんどいですが、ひとつずつ見ていけば必ず整理できます。
結論|退職後に出ていく「3つの大きなお金」
退職した翌月から、私のもとに届いた「お金の請求」は次の3つでした。
| 項目 | いつ来るか | だいたいの金額感 | 主な払い方 |
|---|---|---|---|
| ① 住民税 | 退職翌月〜翌年度 | 在職時の年収ベース/前年所得で決まる | 普通徴収(自分で納付)または一括徴収 |
| ② 国民健康保険/共済組合の任意継続 | 退職の翌日から | 月数万円前後(人によって幅あり) | 口座振替・納付書 |
| ③ 国民年金 | 退職の翌日から | 月17,920円(2026年度) | 口座振替・納付書 |
※金額は各種情報をもとにした目安です。
最新の金額は日本年金機構、各市区町村、各共済組合の公式サイトで必ず確認してください。
「3つもあるんですか…」とゾッとしますよね。
私もそうでした。順に見ていきます。
① 住民税|給料がないのに、なぜ来るのか
退職後にいちばんビックリしたのが、住民税でした。
仕組み:住民税は「前年の所得」にかかる税金
住民税(じゅうみんぜい:都道府県民税と市区町村民税の合計)は、前年1月〜12月の所得をもとに計算され、翌年6月〜翌々年5月にかけて支払います。
つまり、退職して給料がなくなっても、前の年に働いていた分の住民税は、そのままあとから請求されます。
退職時期で「払い方」が変わる
国家公務員のときは、毎月の給与から住民税が天引きされていました(特別徴収)。
退職するとこれが止まり、残っている分の払い方が退職時期によって変わります。
| 退職時期 | 住民税の扱い |
|---|---|
| 1月〜4月に退職 | 残額が最終給与・退職金から一括で天引きされるのが原則 |
| 6月〜12月に退職 | 残額は自分で納付(普通徴収)に切り替わる/希望すれば一括徴収も可 |
私自身は、退職前に人事担当に「住民税は一括徴収にしてください」とお願いしませんでした。
退職後の納付書ラッシュを避けるためにも、検討するべき準備のひとつです。
★ ここでみんなビビります

給料ないのに、住民税ってまだ来るんですか?!

来るよー!
むしろ「退職した翌年」がいちばん高くなることもあるって聞くよね。

在職中の年収ベースで計算されるので、退職した翌年の住民税は、現役時代と同じ額が請求されますよね・・・。
私も納付書を見て、しばらくショックでした・・・。
知っておくと損しない3つのポイント
- 退職前に「一括徴収」を選んでおくと、退職金から天引きされて気持ちが楽になります(人事担当に相談)。
- 納付書が届いたら必ず開封。延滞金がつきます。
- 払えないと感じたら、市区町村の納税課に必ず相談を。分割や猶予の制度があります。(対象かどうかも含めて市区町村へ相談を)
② 国民健康保険|「共済の任意継続」と「国保」、どちらを選ぶ?
退職した翌日から、健康保険が空白になります。
ここで14日以内に手続きをしないと、保険証なしの期間ができてしまうので注意が必要です。
選択肢は大きく2つです。
選択肢A:共済組合の「任意継続」(最大2年間)
国家公務員のときに加入していた共済組合(きょうさいくみあい:公務員の健康保険組合のような組織)に、最大2年間そのまま入り続ける仕組みです。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 在職中とほぼ同じサービスが受けられる | 保険料が約2倍になる(在職中は半分を組織が負担していたため) |
| 扶養家族をそのまま入れられる | 一度選ぶと途中で国保に変えにくい |
| 手続きが比較的シンプル | 期限内(多くは退職後20日以内)に申請が必要 |
選択肢B:国民健康保険(国保)
お住まいの市区町村が運営している保険に加入する方法です。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 退職翌年は所得が下がるため、保険料が安くなる場合がある | 扶養という概念がなく、家族全員に保険料がかかる |
| 軽減制度・減免制度がある自治体も | 役所での手続きが必要 |
どちらが安いかは「人による」
ざっくりした目安は次の通りです。
- 在職中の年収が高めだった人 → 退職翌年は 国保のほうが安くなるケースが多い
- 扶養家族がいる人 → 任意継続のほうが有利になることがある
私自身も、退職前に両方の見積もりをしっかり取るべきでした。
どちらが安いかは、家族構成・前年所得・お住まいの自治体によって本当に違います。「友達が国保にしたから自分も国保」は通用しません。
具体的な保険料は、所属していた共済組合とお住まいの市区町村役所の両方で見積もりをとってから決めるのがおすすめです。
役所で「私が国保に入った場合、月いくらになりますか」と聞けば計算してくれます。
③ 国民年金|14日以内の切替と、療養中の人に知ってほしい免除制度
国家公務員のあいだは、給与から自動的に年金保険料が天引きされていました。
退職すると、第1号被保険者(じぶんで国民年金を払う立場)に切り替わります。
手続きは退職から14日以内、市区町村役所で
持っていくものは基本的にこの3つです。
- 年金手帳または基礎年金番号通知書(基礎年金番号がわかればOKなことも)
- 退職日がわかる書類(退職辞令や離職票)
- 本人確認書類
月額は17,920円(2026年度)
国民年金保険料は、収入に関係なく全員同じ金額です。
2026年度は月17,920円。これが毎月口座から引き落とされます。

まとめて支払えば、まとめ割みたいなのも適用されるよ!

手続きをすれば、クレジットカードでの支払いも可能ですよ
★ ここはとても大事:療養中なら「免除・猶予」が使えます
メンタル疾患などで働けない状態なら、保険料の免除や猶予を申請できます。
| 制度 | 内容 |
|---|---|
| 全額免除 | 所得が一定以下なら、保険料がゼロに |
| 一部免除 | 4分の3、半額、4分の1免除 |
| 納付猶予(50歳未満) | 一時的に支払いを後ろに延ばす |
| 学生納付特例 | 学生の場合 |

免除?!そんなのあるんですか?

所得が下がったタイミングで申請できるって聞くよね。
療養中の人ほど使ってほしい制度だよ。

知人も退職した年に申請したそうです。
「申請しなかった月」はあとから払えないそうなので、退職したらすぐに役所で確認するのがベストですね。
詳しくは日本年金機構の公式サイトの「免除・猶予」のページを見てください。
④ 退職金にも税金はかかる|出さないと損する書類
意外と見落とされがちですが、退職金にも所得税と住民税がかかります。
ただし、長く勤めた人ほど大きな控除(こうじょ:税金がかからない枠)があり、通常はかなり軽くなります。
退職所得控除(ざっくり)
- 勤続20年以下:40万円 × 勤続年数(最低80万円)
- 勤続20年超:800万円 + 70万円 ×(勤続年数 − 20年)
たとえば勤続15年なら、40万円 × 15 = 600万円までは退職金に税金がかかりません。
出さないと損する:「退職所得の受給に関する申告書」
この書類を退職時に出しておくと、退職所得控除を使ったうえで源泉徴収してもらえます。
出さないと、退職金から一律20.42%が源泉徴収されることになり、確定申告で取り戻す手間が発生します。
退職にまつわる書類の中で、これは 「出し忘れたら一番マズい1枚」 だと思っています。
退職前の書類確認のタイミングで、必ず人事担当に「退職所得の受給に関する申告書はどこに出しますか?」と聞いてください。
退職時の書類関係の流れは、国家公務員の退職手続き完全ガイド|私が実際にやった流れ もあわせて読んでみてください。
私が退職前にやっておけばよかった準備3つ
正直に言うと、私は退職した直後、お金の不安で眠れない夜が続きました。
あとからふり返って「これは退職前にやっておけばよかった」と思うことが3つあります。
1. 住民税の「一括徴収」を人事担当に相談しておく
退職金から先に天引きしてもらえば、退職後に納付書を見ておびえずに済みます。
2. 共済組合に「任意継続の見積もり」を請求しておく
退職後の慌ただしいなかで決めるより、退職前に「いくらになるか」をお知らせしてもらっておくほうが冷静に判断できます。
3. 退職前にFP(ファイナンシャルプランナー)に一度だけ相談する
私がいちばん「やっておけばよかった」と思うのはこれです。
退職金・住民税・国保・年金・生活費を1枚の紙にまとめてくれるだけで、不安の量がぜんぜん違います。

FP相談って、お金とられそうで怖いです…

「無料で何回でも」っていうサービスあるよね。
複数のプランナーが在籍しているところだと、合わない人を変えられるって聞くよ。

私も退職してから
「先に相談しておけば、退職金の取り崩し方がぜんぜん違ったな」と思いました。
お金の不安を、一人で抱え込まないでください
退職後の住民税・国保・年金・退職金。
ぜんぶを自分で計算するのは、正直しんどいです。
私自身、退職を決めたときに「もう少し早く専門家に話を聞いておけばよかった」と何度も思いました。
退職前後の家計を第三者の目で1枚にまとめてくれるだけで、毎日の不安がぐっと減ります。
最近は、無料で何度でも相談できるFPサービスがあります。
「退職金をどう取り崩すか」
「住民税の支払いをどう乗り切るか」だけでも、聞く価値があります。
👇 無料で相談できるFPサービスを見る
全国4,500名以上のFPと提携しています!よくある誤解|「退職金で1年は暮らせる」は本当か?
「退職金がそれなりに出たから、しばらくは働かなくて大丈夫」と思っていませんか? 私もそう思っていました。でも実際は違いました。
退職金がふだんの貯金より早く減る理由
| 月 | 出ていくお金 | 状況 |
|---|---|---|
| 退職翌月 | 住民税の納付書がドンと来る | 退職金から大きく削れる |
| 1〜2か月後 | 国民健康保険・国民年金が毎月引き落とし | まとまった固定費が継続する |
| 3〜6か月後 | 住民税の第2期・第3期 | 1回の額が大きい |
| 半年後 | 生活費の累積 | 退職金がじわじわ減る |
退職後にお金が出ていく速度は、現役時代に「給料から差し引きされていた分」が一気に表に出てくる形になります。
失業保険(公務員の場合は「失業者の退職手当」)の対象になるかは、別の記事にまとめています。 あわせて読んでみてください。
👉 国家公務員を退職したら失業保険はもらえる?「失業者の退職手当」をわかりやすく解説
まとめ|退職後の半年は「数字を書き出す」だけで違う
長くなりましたが、伝えたいことを最後にまとめます。
- 退職後に出ていく大きなお金は、住民税・国民健康保険・国民年金の3つ
- 住民税は前年所得ベースなので、退職した翌年がいちばん重くなる
- 健康保険は任意継続 vs 国保の両方を見積もって選ぶ
- 国民年金は14日以内に切替、療養中は免除制度を必ず確認
- 退職金は「退職所得の受給に関する申告書」を出さないと損
- 退職前にFP相談で見える形にしておくだけで、毎日の不安が減る
- 数字を書き出すだけで、見えない不安はぐっと減る
ちゃんと整理できます。
あなたが「お金で潰れない」ように、ひとつずつでいいので進めてみてください。
心が疲れているときの選択肢
数字の話を読み続けるのは、しんどい日もありますよね。
退職前後は、お金の不安と心の疲れが同時に来やすい時期です。
「人に話すだけで楽になる」というのは、本当でした。
オンラインカウンセリングなら、家から出ずに、誰にもバレずに話を聞いてもらえます。
私自身、最初の一歩はとても重かったですが、話したあとに眠れた夜を覚えています。
👇国家資格を持つカウンセラーに相談できるサービスを見る
退職を決めたなら、note で「動き方」を読んでみてください
この記事では「退職後にかかるお金の仕組み」をまとめました。
note では、その手前の話 ─「退職を決めた日から、私が動けばよかった3つのこと」を、セリフ・メール文例・反省つきでまとめています。
- 住民税の一括徴収を、人事にいつ・どう頼むか
- 共済組合の任意継続の資料を、どう請求するか
- FP相談を「退職前」に1回だけ受ける意味
- 退職前に1枚だけ作っておく「持ち物リスト」テンプレ
金額の話は出てきません。動き方とセリフだけをまとめた、退職準備のリストです。
👉 退職を決めたら、まずやること3つ|元国家公務員が「やっておけばよかった」と思った実例つき(note・180円)
